2024年の麻酔科専門医試験 口頭試問の過去問解説を行っていきます。
公式解答は発表されておりませんので間違い箇所がございましたらお問い合わせ欄もしくはTwitterのDMより指摘いただければ助かります。
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問1 解答例
-1) 妥当な手術時期:早く行うことによる出血、血栓リスクと、待機することによる原疾患の進行リスクを天秤にかけて、30日後に行います。
-2) 抗血小板薬の可否:出血リスクが低く抗血小板薬継続で実施できる手術では継続が望ましく,休薬
が必要な手術では休薬期間を極力短くすることが重要です。
-3) ヘパリン置換の必要性:DES留置後の抗血小板薬の休薬の際のヘパリン置換は、血栓リスク、心血管イベント、出血性イベントリスクを高める可能性があり必要ないと思われる。
解説
PCI 後の手術までの待機期間が延期困難な場合においては,心血管イベント発生時の心臓カテーテル検査による緊急対応可能な施設であれば PCI後30日で手術を考慮します。
問2 解答例
-1) チューブの位置異常
-2) カフの破損、圧不足
-3) 呼吸回路やチューブの屈曲・閉塞(折れ曲がり、血や分泌物などの詰まり)
-4) 肺自体の問題(肺疾患、高度の癒着や腫瘍圧迫、部分的な無気肺などによる脱気困難)
問3 解答例
呼吸モード:PCV
波形の異常:吸気時間中にフローが0になっている。
解説
実際の吸気時間の短縮、換気量の減少が波形から読み取れます。
問4 解答例
-1) 呼吸回路やチューブの屈曲・閉塞
-2) 右気管支への挿管
問5 解答例
右気管支への挿管されています。
問6 解答例
気管支鏡を左のルーメンから挿入しチューブを徐々に引き抜きます。主気管支の分岐部まで引き抜いたのち、気管支鏡を左の主気管支に挿入し、それをガイドにして挿管チューブを進めます。次に右のルーメンから気管支鏡を挿入しカフが左の主気管支に入っていることを確認しカフを入れます。
問7 解答例
-原因の例: ドレーン接続部や回路のリーク(接合の緩み)
-確認方法: ドレーン接続部やチューブの継ぎ目を確認し、リークが減るか確認する。途中でクランプしリーク部位を鑑別する。
問8 解答例
-1) エコーにて肋骨のすぐ上の筋肉です
-2) 黒く大きく抜けて見える肋骨の間にある高輝度の線
-3) 肋骨の下縁に肋間神経があるのでその近くに巻きます。