2025年解答例・解説 口頭試問 1-2

口頭試問

2025年の麻酔科専門医試験 口頭試問の過去問解説を行っていきます。

公式解答は発表されておりませんので間違い箇所がございましたらお問い合わせ欄もしくはTwitterのDMより指摘いただければ助かります。

日本麻酔科学会公開の専門医試験過去問はHPから御覧ください(日本麻酔科学会HP)。

DL方法:ログイン⇨認定施設申請⇨過去問(口頭試問) 

1. 12誘導心電図
2. 経胸壁心臓超音波検査(心エコー)
3. 冠動脈造影(CAG)または心筋逸脱酵素(トロポニン等)の測定

解説

1回目の手術延期の原因がST上昇を伴う循環不全(冠動脈攣縮疑い)であるため、器質的狭窄の有無や心機能を詳細に評価する必要があります。

心室細動(VF)

1. 直ちに応援を要請する(コードブルー等)。
2. 胸骨圧迫を開始する。
3. 100%酸素による用手換気を行う。
4. 非同期下で除細動(200Jまたは360J)を行う。
5. アドレナリン1mgを静脈投与する。

解説

急変時の対応をACLS通りに行いましょう。

1. 血漿トリプターゼ値、ヒスタミンの測定
2. 皮膚テスト

解説

アナフィラキシーを疑った場合、発症直後から数時間以内に血清トリプターゼを採取することが診断の裏付けとなります。

アナフィラキシー発症から概ね4〜6週間(約1ヶ月)経過した後。

解説

発症直後は、肥満細胞の脱顆粒による refractory period(不応期) にあたり、偽陰性となる可能性があるため、一定期間(4〜6週間)をあけて実施するのが推奨されます。

テスト薬剤の注入により、アナフィラキシーが再発するリスク。

解説

極微量の薬剤注入であっても、重篤なアナフィラキシーを再発させる可能性があるため、蘇生準備を整えた環境で行う必要があります。

ロクロニウム

解説

スライド3の写真では、ロクロニウムの注入部位のみに明らかな膨疹(wheal)と紅斑(flare)が認められ、陽性所見を示しています。

1. 外科医への依頼や提案:
・筋弛緩薬を使用しない麻酔の可能性を相談
・腹腔鏡なら気腹圧調整など手術条件の調整
・アナフィラキシー再発時の対応共有

2. 導入方法: ベクロニウムやスキサメトニウム等の原因薬剤(ロクロニウム)以外の薬剤で導入する。

3. 筋弛緩を得る方法: ロクロニウムと交差反応のない薬剤(スキサメトニウム等)の使用、または高用量レミフェンタニル等による筋弛緩薬不使用下での管理を検討する。

解説

原因薬剤の回避が鉄則です。ステロイド核を持つ筋弛緩薬(ロクロニウム、ベクロニウム)は交差反応が多いため、代替薬の選択には注意が必要です。

麻酔科の〇〇と申します。まず、これまでの経過としては、1回目は心臓の血管のけいれん、2回目はアレルギーによる心停止により手術が延期されました。アレルギーの原因としては、皮膚テストの結果、筋弛緩薬(ロクロニウム)が原因でした。今回はアレルギーの原因であったお薬は使用せず、別の薬剤を使用して手術を行います。よろしくお願いします。