2021年解答例・解説 口頭試問 3

口頭試問

2021年の麻酔科専門医試験 口頭試問の過去問解説を行っていきます。

公式解答は発表されておりませんので間違い箇所がございましたらお問い合わせ欄もしくはTwitterのDMより指摘いただければ助かります。

日本麻酔科学会公開の専門医試験過去問はHPから御覧ください(日本麻酔科学会HP)。

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① 日頃の活動度、ADL,NYHA
② 胸部症状の有無
③ 失神歴の有無
④ 糖尿病のコントロール状況
⑤ 内服コンプライアンス

弁口面積(<0.6mm2),最高血流速度(>5.0m/s),平均圧較差(>60mmHg)を用います。
以上より、超重症ASです。

EFは十分であること
左室肥大、左房の拡大があること

ビソプロロール,グリメピリドは中止します。
フルバスタチン、ジルチアゼムは当日朝にも内服します。

① 頻脈を避ける。対策としては、十分な鎮痛を行い、エフェドリンなどのHR上昇する昇圧剤の投与を可能な範囲で避けます。
② 血管抵抗を保つ。対策としては、血管抵抗の低下による血圧低下が起こる前に早めに血管収縮薬(フェニレフリン)を使用します
③ 前負荷を保つ。対策としては、補液により左室内のVolumeを保ちます。

麻酔導入前に局所麻酔下で動脈ライ
ンを留置します。導入は、フェンタニル、ミダゾラムを投与し、換気可能を確認後、ロクロニウムを筋弛緩モニタ下で投与し
ます。血圧低下時のために、iv用のネオシネジンを手元に準備しておきます。

急速輸液で前負荷を保ち、血管収縮薬(フェニレフリン)で血管抵抗を保ち、血圧を維持します。

挿管チューブは少し深い可能性があるので、聴診し片肺換気になっている場合は両肺換気になるよう引き抜きます。
中心静脈カテーテルは少し深いので、先端を上大静脈-右房接合部付近まで引きます。
経食道心エコー、 肺動脈カテーテルは特に位置に問題はありません。

心タンポナーデ、心筋梗塞、致死性不整脈、肺塞栓、出血性ショック、緊張性気胸などが考えられます。

出血性ショックの可能性が高いと思われます。

①至急応援を呼ぶ。
②救急カート、除細動器を依頼。100%酸素投与し、輸液、輸血を全開で行います。
③CPRを行う。
④アドレナリン1mg を投与。

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