2021年解答例・解説 口頭試問 7

口頭試問

2021年の麻酔科専門医試験 口頭試問の過去問解説を行っていきます。

公式解答は発表されておりませんので間違い箇所がございましたらお問い合わせ欄もしくはTwitterのDMより指摘いただければ助かります。

日本麻酔科学会公開の専門医試験過去問はHPから御覧ください(日本麻酔科学会HP)。

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糖尿病内科に相談し、血糖コントロール管理の介入をお願いします。
管理目標値は随時血糖 120~180mg/dL 程度を目指します。

高血圧:高血圧の原因、普段の血圧
心房細動:心エコー、心電図、血栓の有無、ダビガトランの術前休薬について、

-1) ダビガトランはおそらく硬膜外麻酔するので腎機能を考慮すると4日間の休薬が必要。
-2) スルホニル尿素(SU)薬は前日から休薬。
-3) カルシウム拮抗薬は当日朝まで内服

解説

ダビガトランは腎機能によって休薬期間が異なるのでしたね。

-1) 左用 DLT が右気管支に挿入されている
-2) 左用 DLT が左気管支に挿入されているが、気管
支ルーメンのカフ漏れがある
-3) 左用 DLT が分岐手前で固定されている

状況:左気管支チューブが右中間幹に挿入されているB1-3 が見えている。
対処法:手術を一旦止め、気管支ファイバーを挿管チューブに挿入し、カフを脱気した後、先端位置を確認しながら、気管まで抜いてきます。
気管支の分岐部が見えたら、左気管支にファイバー先行でチューブを挿入します。

-1) 問題点
 ① 一回換気量が多すぎる
 ② PEEP が 0
 ③ 最高気道内圧が高すぎる

-2) 対策
 ・一回換気量を 6 mL/kg 程度に下げる
 ・PEEP を 4 cmH₂O 程度かける
 ・酸素飽和度が低下する場合は換気回数を上げるか、吸入酸素濃度を上げる

-1) チューブの先端位置異常やカフリークを確認し、回路リークがないか確認する
-2) 吸入酸素濃度を上げる
-3) 換気側に PEEP をかける
-4) 非換気側に酸素吹き流し、または CPAP を行う
-5) 分泌物がある場合は適宜吸引する
-6) 適宜両肺換気やリクルートメント手技を行う

-1) 疼痛の部位と性状、バイタルサインを確認する
-2) 鎮痛薬を使用したタイミングを確認する
-3) 硬膜外麻酔の効果範囲を確認する
-4) 硬膜外麻酔のボトルのコネクトに緩みがないか確認する
-5) 硬膜外麻酔のチューブが抜けていないか確認する

アセトアミノフェン注射液を15mL/kgを15 分以上かけて6時間おきに投与します。