2021年解答例・解説 口頭試問 6

口頭試問

2021年の麻酔科専門医試験 口頭試問の過去問解説を行っていきます。

公式解答は発表されておりませんので間違い箇所がございましたらお問い合わせ欄もしくはTwitterのDMより指摘いただければ助かります。

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① 喉頭蓋の浮腫
② 頸部 CT:気管内腔の狭小化
③ 頸椎 MRI:髄内輝度の上昇、歯突起後方のパンヌス肥厚

① 開口制限の有無、Mallampati 分類
② 頸椎可動性・可動域の確認
③ 就寝時の呼吸状態、睡眠時無呼吸の有無
④ 前回手術時の情報(麻酔で異常がなかったどうか)
⑤ 呼吸機能検査(スパイロメトリーの検査結果)

① 点滴確保困難の可能性があります:皮下組織の肥厚があるからです
② 気道確保困難のリスクが高いです:理由としては、睡眠時無呼吸、前回手術の挿管不可のエピソード、頸椎可動域制限の
存在、Mallampati IVなどから困難が予想されます
③ 麻酔導入時や覚醒後に指示や制御が困難となるリスクがあります:精神発達遅滞があるためです
④ 術後の呼吸状態悪化のリスクがあります:巨舌、狭い口腔内や気管狭小化があるためです
⑤ 術後心不全の可能性があります:moderate MR、E/e’高値により術後のVolume管理に留意します

エコーを使用して穿刺します。
抹消が確保困難なら、中心静脈カテーテル留置を試みます。

① NHFC
② DAM カート(ビデオ喉頭鏡、気管支ファイバー、声門上器具、ガムエラスティックブジー、エアウェイ、輪状甲状膜穿刺キットなど)

ランプ位か頭高位を取り、NHFC 使用し十分な酸素化を行います。意識下気管支ファイバー挿管を行います。
薬剤はフェンタニル少量分割投与しながら、喉頭麻酔スプレーを用いて、4 %リドカインで口腔内、喉頭、気管を
麻酔。チューブ先行法で挿管します。挿管後速やかに、プロポフォールやロクロニウムを投与します。

一旦挿管操作を中止、深呼吸を促す。
自発呼吸がない場合は、急速拮抗するか即挿管を素早く判断します。

抜管しません。頚部可動域制限、舌や顔面の浮腫などから術後に麻酔から覚めてくると気道確保困難に陥る可能性
があるので、急いで抜く必要もないですし、ICUで落ち着いてから抜管します。

所見としては、両側の浸潤影あり。胸水なし。心拡大なし。挿管チューブの先端位置も問題なし
診断としては陰圧性肺水腫です。

麻酔の担当をした〇〇です。麻酔の導入の際に挿管チューブという呼吸をするための管は無事挿入することができ、手術も問題なく終了しております。術前に説明させていただきましたが、肺に水が溜まりいつも通りの呼吸がしづらい状況になっています。再度挿管しまして、楽に呼吸ができるような全身状態まで回復してから慎重に再度、管を抜きたいと思います。何か不安なことがございましたら、いつでもお尋ねください。

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