2022年解答例・解説 口頭試問 6-1

口頭試問

2022年の麻酔科専門医試験 口頭試問の過去問解説を行っていきます。

公式解答は発表されておりませんので間違い箇所がございましたらお問い合わせ欄もしくはTwitterのDMより指摘いただければ助かります。

日本麻酔科学会公開の専門医試験過去問はHPから御覧ください(日本麻酔科学会HP)。

DL方法:ログイン⇨認定施設申請⇨過去問(口頭試問) 

-1) Mallampati III
-2) 男性
-3) 歯牙の存在
-4) BMI 30以上
-5) 46歳以上
-6) 睡眠時無呼吸の診断あり
-7) 下顎前方移動制限

参考サイト:https://anesth.or.jp/files/pdf/20150427-2guidelin.pdf
術前に評価すべき 12 の危険因子
● マランパチ Ⅲ or Ⅳ
● 頚部放射線後、頚部腫瘤
● 男性
● 短い甲状オトガイ間距離
● 歯牙の存在
● Body Mass Index 30 kg/m2
以上
● 46 歳以上
● アゴひげの存在
● 太い首
● 睡眠時無呼吸の診断
● 頚椎の不安定性や可動制限
● 下顎の前方移動制限

今回、全身麻酔を行いますが、その際に手術中呼吸するための管をのどに入れる必要があります。
その際に、マスクでの換気困難かつその管を入れられない状況になる困難が発生するリスクが普通の人に比べて18倍高く、3.3%程度あります。
換気ができないと最悪、命の危険に晒される可能性があり、緊急の際は救命のために、喉の部分に皮膚から刺したりなどの緊急手技が必要になる可能性があります。

-1) 頭位はランプ位、体位は頭高位にする
-2) 100%酸素を数分間吸入させ、深呼吸を数回促し、EtO₂ が十分に上昇していることを確認する
-3) 胸郭の動きやカプノグラム(V1)を確認し、十分な換気量が得られていることを確認する

高度洞性徐脈の原因と初期対応

-1) 喉頭展開による迷走神経反射
-2) β遮断薬を使用している患者
-3) レミフェンタニル投与による影響

初期対応
-1) 最初にアトロピンを投与する

-1) 経皮ペーシングを行う
-2) カテコラミンを投与する(ドパミン、ドブタミン、アドレナリンなど)

-1) 電極パッド装着
 前胸部(胸骨右縁鎖骨下)と左側胸部(心尖部付近)にパッドを貼付する。
 ※メーカーにより貼付位置が推奨される場合はそれに従う。
-2) 心電図確認
 除細動器またはモニターで心電図を表示し、リズムを確認する。
-3) 設定
 ペーシングレートを 60〜80 /分に設定する。
-4) 出力調整
 ペーシング出力(mA)を低め(例:10 mA)から開始し、QRS波が捕捉されるまで漸増する。
 捕捉が得られたら、その閾値より 2〜5 mA 上で設定する。
-5) モード選択
 通常はデマンド(同期)モードで開始し、必要に応じて固定モードに切り替える。
-6) 有効性の確認
モニター波形だけでなく、血圧や脈拍触知で実際に心拍出が得られているかを確認する。

-1) 総腓骨神経:腓骨頭と下肢支持器の間での圧迫
-2) 脛骨神経:コンパートメント症候群による障害
-3) 坐骨神経:砕石位での過度な開脚や下肢外旋による伸展
-4) 閉鎖神経:開創器による圧迫や砕石位での過度な股関節屈曲
-5) 正中神経:指示器による腕神経叢の圧迫や肘の過伸展

原因となる疾患:①総腓骨神経麻痺 ②坐骨神経麻痺
鑑別に必要な所見:②の坐骨神経麻痺なら運動障害では大腿の伸展障害、下腿の屈曲障害、足関節の底屈も障害されます。
また感覚障害では、坐骨神経障害では足部全体が範囲内であり、第5趾も障害される。
解説
共通点としては、足関節の背屈障害、下腿外側の感覚障害、第5趾以外の感覚障害が挙げられる。