2023年解答例・解説 口頭試問 3-1

口頭試問

2023年の麻酔科専門医試験 筆記試験の過去問解説を行っていきます。

日本麻酔科学会公開の専門医試験過去問はHPから御覧ください(日本麻酔科学会HP)。

・ 心電図所見でデルタ波あり
・ 胸部CTで気腫状変化, ブラあり

・ 鑑別:抗菌薬あるいは筋弛緩薬によるアナフィラキシーショック, ブラ破裂による緊張性気胸、肺血栓塞栓症
・ できること;視診にて顔面~前胸部に紅斑があればアナフィラキシー、胸郭の動きの左右差があれば緊張性気胸の可能性、聴診にてアナフィラキシーであれば気管狭窄音が聞こえ、緊張性気胸であれば呼吸音の左右差がある。また、TEEにて肺塞栓の確認、TTEにて肺エコーで気胸の確認、胸部X線写真にて気胸の確認

・ 緊張性気胸ではない。
・ エコーでsea shore signが確認でき、胸部X線でも明らかな気胸は見られません。

・ 抗菌薬が途中なら中止, 筋弛緩薬持続をしていたら中止
・ 100%酸素の投与
・ アドレナリン0.1mgを緩徐に静注、皮下注なら0.3mg
・ 抗ヒスタミン薬の投与
・ その他の昇圧、頭低位

・ 電気ショック (同期) による除細動
・ 薬物療法としてはアデノシン、
・ バルサルバ手技や頸動脈洞マッ サージ

・ 麻酔科の〇〇と申します。
アナフィラキシーショックといい、特定の薬物や食べ物に対するアレルギー反応が生じて、血圧が下がってしまうという危険な状態に一時的に陥りました。おそらく抗菌薬か筋弛緩薬が原因だと思います。
適切な対応をさせて頂きまして、危険な状態からは脱しましたが、時間が経ってから再度症状が出る場合もあるため、集中治療室で人工呼吸管理や全身管理をします。
原因薬物については現在の状態が全て改善してから改めて検査を行いたいと思います。

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